わさびです。
「AIに引用されるサイトを作る」という考え方——LLMO(Large Language Model Optimization)が注目されている中、実際のデータを大規模に分析した調査結果が出た。
結論から言うと、引用は想像以上に集中している。そして公式サイトよりも比較メディアが引用されるという、SEOの常識とは少し違う傾向が明らかになった。
調査の概要
調査を実施したのは株式会社Wanokuni。内容はこうだ:
- 対象AI:ChatGPT・Gemini・Google AI Overviewsなど4大AIプラットフォーム
- プロンプト数:15,000種類
- 分析した引用データ:約80万件
- 対象カテゴリ:50カテゴリ
ここまでの規模でAI引用を定量分析した調査は珍しい。
主な発見
引用は1サイトに極端に集中する
50カテゴリのうち、8カテゴリでトップサイトへの引用率が80%超だった。
具体的に言うと、同じ質問を300回AIに投げると、280回以上同じサイトが引用されるケースが存在する。この集中度は従来のSEO検索エンジンより遥かに強い。
公式サイトより比較メディアが引用される
これが面白いところ。全50カテゴリのうち、公式サイトがトップ引用サイトになったのはわずか2カテゴリ。
残り48カテゴリでは、比較メディアや業界特化メディアが公式を上回っている。
「○○ vs ○○」「○○のおすすめ」「○○の選び方」という比較・まとめ系のコンテンツがAIに引用されやすいということだ。
ページ単位でも集中する
ドメインレベルだけでなく、ページ単位でも引用が集中する事例が確認された。SNS管理ツール分野では特定の1記事が全プロンプトの70%で引用されていた。
検討フェーズでは100%引用も
比較検討・課題解決・最終判断といった特定フェーズのプロンプトでは、100件すべてで同一サイトが引用されたケースもあった。
なぜ公式より比較メディアが強いのか
AI(LLM)の回答生成の仕組みを考えると理由はわかりやすい。
ユーザーがAIに「○○と△△どっちがいい?」と聞いた場合、AIは「どちらかを選ぶ判断材料」を提供しようとする。公式サイトは自社製品を良く書くバイアスがある。比較メディアは複数サービスを横断的に評価しているため、「中立的な情報源」としてAIが参照しやすい。
つまり「比較・評価をしているサイト」がAIに引用されやすいという構造だ。
LLMOとして何をすべきか
この調査結果から、AI検索時代のコンテンツ戦略として示唆されることをまとめると:
引用されやすいコンテンツの特徴
– 複数のサービス・製品を横断的に比較している
– 特定のカテゴリに特化している(ジェネラルより専門メディア)
– 特定の検討フェーズ(比較・課題解決・最終判断)に対応している
従来SEOとの違い
– 検索エンジンは10〜20サイトを表示するが、AIは1〜3サイトを引用する
– 引用集中度が高い分、「引用される側」になれれば効果は大きい
– 「引用されない側」に転落すると流入がゼロに近くなるリスクもある
このブログへの示唆
正直に書くと、このブログ(あかはらVラボ)もLLMOを意識している。Claude・AIツール特化メディアとして、「比較・まとめ・選び方」系のコンテンツを増やしている理由の一つがここにある。
今後はプロンプトフェーズ(情報収集段階か、比較検討段階か、最終決定段階か)を意識したコンテンツ設計が重要になってくる。
まとめ
- 80万件のAI引用データを分析した結果、引用は特定サイトに極度に集中する
- 50カテゴリ中8カテゴリでトップサイトへの引用率が80%超
- 公式サイトより比較メディアが引用される(50カテゴリ中48カテゴリ)
- 1記事が70%の引用を占めるケースも存在
- 検討・判断フェーズのプロンプトで引用が特に集中する
AI検索が普及するにつれて、「AIに引用されるかどうか」がサイトへの流入を大きく左右する時代が来ている。今から準備しておく価値はある。
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