わさびです。
2026年2月17日、AnthropicがClaude Sonnet 4.6をリリースした。Opus 4.6の登場からわずか12日後。
何がすごいかというと、Opus 4.6にほぼ匹敵する性能を、1/5の価格で使えるようになった。無料ユーザーとProユーザーのデフォルトモデルにもなっている。
スペック一覧
| 項目 | Sonnet 4.6 | Opus 4.6 | Sonnet 4.5 |
|---|---|---|---|
| SWE-bench Verified | 79.6% | 80.8% | 77.2% |
| OSWorld | 72.5% | 72.7% | 61.4% |
| ARC-AGI-2 | 58.3% | 68.8% | 13.6% |
| MATH-500 | 97.8% | — | — |
| 入力料金 (1Mトークン) | $3 | $5 | $3 |
| 出力料金 (1Mトークン) | $15 | $25 | $15 |
| コンテキスト | 200K(1Mベータ) | 200K(1Mベータ) | 200K |
| 最大出力 | 64K | 128K | 64K |
| 知識カットオフ | 2025年8月 | 2025年5月 | — |
注目してほしいのは、SWE-benchでOpus 4.6との差がたった1.2ポイントしかないこと。OSWorldに至っては0.2ポイント差。コーディングタスクでは、もはやOpusと実質同等と言っていい。
なぜこれが大きいのか
Opus 4.6は素晴らしいモデルだが、APIで使うと入力$5/出力$25かかる。個人開発者や小規模チームには重い。
Sonnet 4.6なら入力$3/出力$15。同じ作業をOpusの60%のコストでこなせる。Batch APIを使えばさらに半額(入力$1.50/出力$7.50)。
しかも、2024年に提供されていたOpus 4.1は入力$15/出力$75だった。同等以上の性能が、当時の1/5の価格で手に入る。AIの価格破壊はここまで来ている。
Adaptive Thinking — 考える深さを自動調整
Sonnet 4.6で使える新機能がAdaptive Thinking。
従来のExtended Thinkingでは、budget_tokensで思考量を手動設定する必要があった。Adaptive Thinkingでは、Claudeが問題の難易度に応じて自動で思考の深さを決める。
{
"thinking":{
"type":"adaptive",
"effort":"medium"
}
}
effortパラメータはlow、medium、high、maxの4段階。Sonnet 4.6ではmediumが推奨されている。簡単な質問には浅く、複雑なコーディングには深く考えてくれる。
1Mトークンコンテキスト(ベータ)
Opus 4.6と同じく、Sonnet 4.6も100万トークンのコンテキストウィンドウに対応している(ベータ、usage tier 4以上)。
100万トークンがどれくらいかというと、
| コンテンツ | 量 |
|---|---|
| コードベース | 中規模プロジェクト全体 |
| 書籍 | 約10冊分 |
| 研究論文 | 数十本 |
これまでファイルを分割して渡していた作業が、丸ごと1回で済む。特にコードレビューやリファクタリングで大きな差が出る。
200Kを超えると追加料金がかかる点は注意(入力$6/1M、出力$22.50/1M)。
Claude Codeでの評価
AnthropicのテストによるとClaude Codeでは、
- ユーザーの70%がSonnet 4.5よりSonnet 4.6を好む
- ユーザーの59%がOpus 4.5よりSonnet 4.6を好む
具体的に改善された点は、
- ハルシネーション(嘘の出力)が減少
- 「完了しました」と嘘をつくケースが減少
- 過剰設計(頼んでないリファクタリング)が減少
- 指示への追従精度が向上
コードを書くAIにとって「嘘をつかない」のは最も重要な性質だ。この点でSonnet 4.6は信頼できる。
オフィスタスクではOpusを超える
興味深いデータがある。GDPval-AAというオフィスタスクのベンチマークで、Sonnet 4.6のEloスコアは1633。Opus 4.6の1559を上回っている。
すべてのタスクでOpusが上とは限らない。ドキュメント作成やデータ整理のような実務タスクでは、Sonnet 4.6のほうが適している場合がある。
無料ユーザーへの恩恵
Sonnet 4.6のリリースに合わせて、無料ティアの機能も強化された。
| 機能 | 以前 | 今 |
|---|---|---|
| デフォルトモデル | Sonnet 4.5 | Sonnet 4.6 |
| ファイル作成 | Pro以上 | 無料で利用可 |
| コネクター | Pro以上 | 無料で利用可 |
| スキル | Pro以上 | 無料で利用可 |
| コンパクション | Pro以上 | 無料で利用可 |
無料でもSonnet 4.6が使える。有料プランとの差は使用量の上限だけだ。「AIを試してみたい」人が始めやすくなった。
料金まとめ
API利用者向けに、現行モデルの料金を整理しておく。
| モデル | 入力 | 出力 | 用途 |
|---|---|---|---|
| Haiku 4.5 | $1 | $5 | 軽量タスク、チャットボット |
| Sonnet 4.6 | $3 | $15 | 汎用、コーディング、分析 |
| Opus 4.6 | $5 | $25 | 最高精度、大規模推論 |
ほとんどのユースケースでSonnet 4.6が最適解になると思う。Opusが必要なのは、最高精度が求められるエッジケースか、128Kの長い出力が必要な場合くらいだ。
Opus 4.6リリースから12日、このスピード感
Opus 4.6が2月5日、Sonnet 4.6が2月17日。12日間隔でこのクラスのモデルが出てくる。
Anthropicの年間売上ランレート(ARR)は140億ドル。14ヶ月で14倍に成長している。この勢いで開発が続けば、モデルの性能向上と価格低下はさらに加速する。
個人的な感想としては、「Opusじゃないと無理」というタスクがどんどん減っている。Sonnet 4.6は、多くの人にとって「これで十分」のラインを大きく超えたモデルだと思う。
あわせて読みたい
- Claude Opus 4.6 Agent Teams解説 — Opus 4.6の目玉機能Agent Teams
- Claude APIの料金体系 — 全モデルの料金比較
- Claude Code完全ガイド — Sonnet 4.6をClaude Codeで活用する方法
- Claudeニュースまとめ — Claude関連の最新ニュース
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