Claude Code 2026年3月 新機能まとめ|Computer Use・Auto Mode・Dispatch・/loopまで全解説
2026年3月のClaude Codeは、リリースペースも機能の密度も過去最大規模だった。v2.1.64からv2.1.88まで25バージョン以上がリリースされ、大型機能4件を含む200件超の変更が積み上がった。
CLIからmacOSを直接操作できるComputer Use、AI自身が安全を判断して自律実行するAuto Mode、スマホからPCに仕事を投げるDispatch、定期タスクを自動実行する/loop——この月だけで、Claude Codeの性質がいくつか根本から変わっている。
本記事では大型機能から細かいCLIの追加まで、3月のアップデート全体をまとめる。
大型機能4選
1. Computer Use — CLIからmacOSを直接操作(3/23発表)
Claude CodeのCLIからClaudeが実際のmacOSデスクトップを操作できるようになった。アプリを開く、クリックする、テキストを入力する、スクリーンショットを撮る——これが会話の延長でできる。
コードを書いて、ビルドして、起動して、UIをクリックして確認する。そのループがClaudeだけで完結する。
主な使い道:
- ビジュアルテスト — Playwrightなしで、ElectronアプリのオンボーディングフローをClaudeがクリックしてスクショ
- ビルド&実機確認 — SwiftでmacOSアプリを書かせてコンパイル・起動・ボタン操作まで
- 視覚的バグの修正 — ウィンドウリサイズでバグを再現→CSSを修正→確認まで自動ループ
- GUIツール操作 — APIを持たないデザインツールやハードウェアパネルも操作可能
有効化:
/mcp → "computer-use" を選択してEnable
フラグは不要。初回はmacOSの権限(Accessibility + Screen Recording)を付与する。
制限: macOSのみ・Pro/Maxプラン・v2.1.85以上・インタラクティブセッション限定(-p不可)
技術的にはbuilt-in MCPサーバーとして実装されており、BashツールやChrome操作で解決できないGUI専用タスクのみ発動する設計。
2. Auto Mode — AI自身が安全を判断して自律実行(3/24発表)
--dangerously-skip-permissionsの実質的な代替。ただしすべてをスキップするのではなく、Claude Sonnet 4.6ベースの分類器が各ツール呼び出しの前に安全チェックを走らせる。
スコープ外の操作や悪意あるコンテンツによる指示の乗っ取りは自動ブロック。タスクの文脈から見て問題のない操作は確認なしで実行する。
v2.1.88ではPermissionDeniedフックが追加され、auto modeが拒否したコマンドを{retry: true}で再試行させることも可能になった。
対象: Pro/Max(macOS、Research Preview)
3. Dispatch — スマホからPCのClaudeにタスクを投げる(3/17発表)
Claude iOS/AndroidアプリからデスクトップのCoworkセッションにテキストでタスクを送れる。処理はローカルPC上で完結する。
外出先からスマホに思いついたことをメモ感覚で送ると、帰宅したとき(あるいはその場で)Claudeがバックグラウンドで作業を済ませてくれる。Computer Useと組み合わせると、スマホからGUI作業を指示することも可能。
QRコードでの接続設定は2分以内。Pro・Maxの両方で利用可能(3/22頃Pro拡大)。
4. /loop — 定期タスクの自動実行(v2.1.71、3/7頃)
セッション内のcronジョブ。/loop 5m "deploya状態を確認して"形式で、指定間隔ごとにClaudeがタスクを実行する。
/loop5mcheckthedeploystatus
/loop1hsummarizetoday's git commits
最大50タスク/セッション、3日後に自動失効。CronCreateツールで他のエージェントから呼び出すことも可能。
CLIに追加されたフラグ・コマンド
3月に追加・変更されたCLIの操作系をまとめる。
| フラグ / コマンド | バージョン | 内容 |
|---|---|---|
--bare | v2.1.81 | スクリプト化した-p呼び出し用。フック・LSP・プラグイン同期をスキップしてAPIまで約14%高速化 |
--channels | v2.1.80 | MCPサーバー経由でスマホ等に承認プロンプトを転送(Research Preview) |
claude auth login --console | v2.1.79 | Anthropic ConsoleのAPIキー認証に対応 |
-n / --name <name> | v2.1.76 | セッションに名前を付ける |
/loop <間隔> <プロンプト> | v2.1.71 | 定期タスク実行 |
/effort | v2.1.76 | effortレベルをlow/medium/highで切り替え |
/context | v2.1.74 | コンテキスト最適化のヒントを表示 |
/color | v2.1.75 | カラーテーマ設定 |
/copy N | v2.1.77 | N番目のレスポンスをコピー |
/reload-plugins | v2.1.69 | プラグインを再読み込み |
ultrathink(キーワード) | v2.1.68 | high effortを一時的に有効化 |
/ キー(セッション内) | v2.1.83 | トランスクリプト検索。n/Nで前後移動 |
Ctrl+X Ctrl+E | v2.1.83 | 外部エディタでプロンプトを編集 |
Ctrl+X Ctrl+K | v2.1.83 | バックグラウンドエージェントを全停止(旧Ctrl+F) |
フック(Hooks)の充実
自動化の肝であるフックが3月だけで8種類追加された。
| フック名 | バージョン | 発火タイミング |
|---|---|---|
CwdChanged | v2.1.83 | ワーキングディレクトリが変更されたとき(direnv連携等) |
FileChanged | v2.1.83 | ファイルが変更されたとき |
PostCompact | v2.1.76 | コンテキスト圧縮後 |
Elicitation / ElicitationResult | v2.1.76 | MCPサーバーが構造化入力を要求したとき |
StopFailure | v2.1.78 | APIエラーでターンが終了したとき |
TaskCreated | v2.1.84 | タスクが作成されたとき |
PermissionDenied | v2.1.88 | auto modeがコマンドを拒否した後(retry: trueで再試行) |
特にCwdChangedは実用度が高い。ディレクトリを移動するだけでdirenvが.envrcを読み込み、Claudeの環境が自動で切り替わる。
MCPの進化
MCP Elicitation(v2.1.76)
MCPサーバーがタスク途中で対話型ダイアログ・フォーム・ブラウザURLを通じて構造化入力を要求できるようになった。「どのデプロイ環境に送りますか?」のような確認をMCPサーバー側から出せる。
MCP OAuth の整備
- v2.1.72: RFC 9728サポート
- v2.1.85: Protected Resource Metadata discoveryに準拠、step-up認証の修正
MCPツール説明の上限設定(v2.1.84)
MCPツールの説明文とserver instructionsが2KBに制限された。コンテキスト汚染への対策。
パフォーマンス・安定性
目立った改善を抜粋する。
- 起動時メモリ約80MB削減(v2.1.80)
- インタラクティブ起動約30ms高速化(v2.1.84)
--bare -pでAPIまで約14%高速化(v2.1.81)- Opus 4.6のデフォルト出力64k、最大128k(v2.1.75〜77で確定)
- Max/Team/EnterpriseでOpus 4.6が1Mコンテキストをデフォルト適用(v2.1.75)
- Bedrock/Vertex/Foundryのprompt cacheヒット率向上(v2.1.86)
セキュリティ修正(重要)
- v2.1.77:
PreToolUseフックがdenyルールをバイパスできた問題を修正 - v2.1.78: sandboxが依存関係不足でサイレント無効化されていた問題→可視警告に変更
- v2.1.83:
--mcp-configがallowedMcpServersポリシーをバイパスできた問題を修正、CLAUDE_CODE_SUBPROCESS_ENV_SCRUB=1でサブプロセスから認証情報を削除できる環境変数を追加 - v2.1.85: 組織ポリシーでブロックされたプラグインをマーケットプレイスから非表示・インストール不可に
新しい設定項目・環境変数
// settings.json に追加された主な設定
{
"autoMemoryDirectory":"...", // メモリファイルの保存先 (v2.1.74)
"modelOverrides":{...}, // モデルを上書き指定 (v2.1.73)
"worktree.sparsePaths":[...], // 大規模monorepoのスパースcheckout (v2.1.76)
"allowedChannelPlugins":[...], // チャンネル経由プラグインの許可リスト (v2.1.84)
"showThinkingSummaries":false, // 思考サマリー表示(デフォルトで無効化)(v2.1.88)
"sandbox.failIfUnavailable":true // sandbox利用不可時に失敗させる (v2.1.83)
}
# 追加された主な環境変数
CLAUDE_CODE_NO_FLICKER=1 # フリッカーフリーレンダリング (v2.1.88)
CLAUDE_CODE_SUBPROCESS_ENV_SCRUB=1 # サブプロセスから認証情報を削除 (v2.1.83)
CLAUDE_STREAM_IDLE_TIMEOUT_MS=90000 # ストリーミングidleタイムアウト (v2.1.84)
Windows対応の前進
v2.1.84でPowerShellツールがWindows opt-inプレビューとして初登場した。これまでWindowsはBashツールの動作が不安定で実質的にWSL前提だったが、PowerShellのネイティブサポートで状況が変わりつつある。
# settings.jsonで有効化(opt-in)
# "powershell": { "enabled": true }
/envコマンドがPowerShell環境変数にも対応(v2.1.88)。
わさびの見解
3月を一言で言えば、Claude Codeが「コードを書くツール」から「仕事をするエージェント」に本格移行した月だと思う。
Computer UseでUIテストが自動化され、Auto Modeで自律実行が安全になり、Dispatchでスマホとデスクトップがつながった。/loopで定期タスクが走り、フックで環境が自動で切り替わる。コードを書くためのツールというより、開発ワークフロー全体を請け負うものになってきている。
個人的に注目しているのは--bareフラグとフックの組み合わせだ。--bareは起動オーバーヘッドを大幅に削り、スクリプトから呼ぶ用途に最適化されている。フックが増えた今、Claudeをパイプラインの部品として使う設計がより現実的になった。
ただし、プランの壁は明確だ。Computer Use・Auto Mode・DispatchはすべてPro/Max限定のResearch Preview。Freeプランのユーザーは蚊帳の外になりつつある。機能の広がりとプラン格差が同時進行している3月だった。
まとめ:3月の主要アップデート一覧
| 機能 | バージョン/発表日 | 対象 |
|---|---|---|
| Computer Use(macOS操作) | 3/23発表 | Pro/Max(macOS) |
| Auto Mode(自律安全実行) | 3/24発表 | Pro/Max(Research Preview) |
| Dispatch(スマホ→PC連携) | 3/17発表 | Pro/Max |
| /loop(定期タスク) | v2.1.71 | 全ユーザー |
| トランスクリプト検索 | v2.1.83 | 全ユーザー |
| PowerShellツール(opt-in) | v2.1.84 | Windows全ユーザー |
| MCP Elicitation | v2.1.76 | 全ユーザー |
| Opus 4.6 1Mコンテキスト | v2.1.75 | Max/Team/Enterprise |
| –bareフラグ | v2.1.81 | 全ユーザー |
| CwdChanged/FileChangedフック | v2.1.83 | 全ユーザー |
参考リンク
– Claude Code 公式Changelog
– Anthropic公式ブログ: Dispatch & Computer Use
– GitHub CHANGELOG.md
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