わさびです。
MCPサーバー、使っているだろうか。
Claude CodeやClaude DesktopにMCPサーバーを接続すると、AIができることが一気に広がる。ファイルシステムの操作、GitHubとの連携、データベースへのアクセス、Webの検索。これまで手動でやっていた作業をClaudeが直接こなせるようになる。
2026年2月時点で、公開されているMCPサーバーは10,000件を超えた。さすがに全部確認するのは無理だ。
この記事では、実際に使えて、メンテナンスも継続されている定番15本を厳選した。用途別に分類して、設定コマンドまで載せてある。まず試してみたい人向けに、最初の3本から紹介する。
なお、MCPの仕組み自体については「Claude MCP完全ガイド」を先に読んでおくと理解が早い。
まず試すならこの3本
導入を迷っているなら、この3本から始めると間違いない。
1. filesystem — ローカルファイルをClaudeが直接読み書きできる。最も基本的かつ頻繁に使うサーバー。
2. github — リポジトリ管理、Issue操作、PR作成をClaudeが担当する。コード作業の効率が別次元になる。
3. brave-search — Webをリアルタイム検索できる。Claudeの知識カットオフを補完する必須サーバー。
この3本だけでも、日常のAI作業の大半がカバーできる。
MCPとLinux Foundation
2025年12月、AnthropicはMCPをLinux Foundation傘下の「Agentic AI Foundation(AAIF)」に寄贈した。OpenAI・Google・Microsoft・AWSも参加している。
つまりMCPは今や特定企業の技術ではなく、業界全体の標準規格だ。Claude以外にも、Cursor、VS Code Copilot、Geminiなど主要AIツールがMCPに対応している。長期間安心して使える技術という判断で問題ない。
詳しくは「MCPがLinux Foundationへ」を参照。
おすすめ15本 一覧表
| サーバー名 | 対応AI | 主な用途 | 難易度 | 一言コメント |
|---|---|---|---|---|
| filesystem | Claude Code/Desktop | ローカルファイル操作 | 低 | 最初に入れるべき基本 |
| github | Claude Code/Desktop | GitHub連携全般 | 低 | 開発者必須 |
| brave-search | Claude Code/Desktop | Webリアルタイム検索 | 低 | API key要だが無料枠あり |
| fetch | Claude Code/Desktop | URL取得・スクレイピング | 低 | APIキー不要で即使える |
| sequential-thinking | Claude Code/Desktop | 複雑な問題の段階的推論 | 低 | 難しい設計判断に効く |
| memory | Claude Code/Desktop | 会話跨ぎの記憶保持 | 低 | コンテキストが途切れない |
| git | Claude Code/Desktop | Gitリポジトリ操作 | 低 | コミット・差分確認を委任 |
| postgres | Claude Code/Desktop | PostgreSQL操作 | 中 | 本番DB接続は読み取り専用を推奨 |
| sqlite | Claude Code/Desktop | SQLiteファイル操作 | 低 | ローカル開発に最適 |
| slack | Claude Code/Desktop | Slack送受信 | 中 | Bot token設定が必要 |
| notion | Claude Code/Desktop | Notionページ操作 | 中 | Integration token要 |
| google-maps | Claude Code/Desktop | 地図・場所情報取得 | 中 | API key要 |
| puppeteer | Claude Code/Desktop | ブラウザ自動操作 | 中 | ヘッドレスChrome操作 |
| playwright | Claude Code/Desktop | ブラウザ自動操作 | 中 | MSが公式メンテ、推奨 |
| docker | Claude Code/Desktop | Dockerコンテナ管理 | 中 | Docker Desktop連携 |
カテゴリ別 詳細解説
開発系
1. filesystem — ファイルシステムアクセス
Anthropic公式のサーバー。指定したディレクトリ配下のファイルをClaudeが読み書きできるようになる。
何ができるか。ファイルの作成・編集・削除、ディレクトリ構造の把握、複数ファイルの一括操作。Claude Codeを使っていれば実はほぼ同等の機能がすでにある。Claude Desktopで同じことをやりたい場合に特に有用だ。
設定(claude_desktop_config.json)
{
"mcpServers":{
"filesystem":{
"command":"npx",
"args":[
"-y",
"@modelcontextprotocol/server-filesystem",
"/Users/yourname/Documents"
]
}
}
}
パスは操作を許可したいディレクトリを指定する。複数指定も可能。セキュリティの観点から、ホームディレクトリ全体ではなく、作業ディレクトリを絞って指定するのが賢い。
2. github — GitHub連携
こちらもAnthropic公式。GitHubのIssue作成・取得、PR操作、コード検索、リポジトリ管理をClaudeが直接行える。
実際の使い方として、「このバグのIssueを立てて、修正ブランチを切って、PRを出して」という一連の操作をClaudeに任せられる。GitHub APIでできることのほぼ全てに対応している。
必要なもの: GitHub Personal Access Token(Fineグレイン推奨)
設定
{
"mcpServers":{
"github":{
"command":"npx",
"args":["-y","@modelcontextprotocol/server-github"],
"env":{
"GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN":"ghp_xxxxxxxxxxxxxxxx"
}
}
}
}
3. git — Gitリポジトリ操作
githubサーバーがAPIを通じてGitHub.comにアクセスするのに対し、gitサーバーはローカルのGitリポジトリを直接操作する。
コミット履歴の確認、diff表示、ブランチ操作をローカルで完結させたい場合に使う。GitHubアカウントを使わないプロジェクトにも対応できる。
設定
{
"mcpServers":{
"git":{
"command":"uvx",
"args":[
"mcp-server-git",
"--repository",
"/path/to/your/repo"
]
}
}
}
uvxを使うので、事前に pip install uv が必要。
4. puppeteer — ヘッドレスブラウザ操作
Puppeteerを使ってヘッドレスChrome(画面なしのブラウザ)を操作するサーバー。ページのスクリーンショット取得、フォーム入力、リンクのクリック、JavaScriptの実行ができる。
スクレイピング、UIテスト自動化、特定サイトのデータ取得などに使える。
設定
{
"mcpServers":{
"puppeteer":{
"command":"npx",
"args":["-y","@modelcontextprotocol/server-puppeteer"]
}
}
}
5. playwright — ブラウザ自動操作(Microsoft公式)
Microsoftが公式にメンテナンスしているブラウザ自動操作サーバー。Puppeteerと同様の機能を持つが、Chrome・Firefox・Safariの複数ブラウザに対応し、スクリーンショットやDOM操作も充実している。
2026年時点で、新規に導入するならPuppeteerよりPlaywrightの方を推奨する。メンテナンス体制が安定しており、ドキュメントも豊富だ。
設定
{
"mcpServers":{
"playwright":{
"command":"npx",
"args":["-y","@playwright/mcp"]
}
}
}
生産性系
6. brave-search — Webリアルタイム検索
Brave Searchを使ってリアルタイムでWeb検索するサーバー。Claudeの学習データに含まれない最新情報を取得できる。
無料プランでは月1,000回のAPI呼び出しが可能。個人利用の範囲なら無料枠で十分だ。APIキーの取得はBrave Search API(search.brave.com/app/keys)から行う。
設定
{
"mcpServers":{
"brave-search":{
"command":"npx",
"args":["-y","@modelcontextprotocol/server-brave-search"],
"env":{
"BRAVE_API_KEY":"BSAxxxxxxxxxxxxxxxx"
}
}
}
}
7. fetch — URL取得
指定したURLのコンテンツを取得するサーバー。Webページ、REST APIのレスポンス、RSSフィードを取得してClaudeに渡せる。
APIキー不要で使えるため、気軽に試せる。ドキュメントのURLを指定して「この内容を要約して」「この仕様をもとにコードを書いて」という使い方が定番だ。Pythonで実装されているのでpip installが必要。
インストールと設定
pipinstallmcp-server-fetch
{
"mcpServers":{
"fetch":{
"command":"python",
"args":["-m","mcp_server_fetch"]
}
}
}
8. slack — Slack連携
Slackのチャンネルへのメッセージ送信、履歴取得、ユーザー情報取得ができる。Bot tokenを設定することで、ClaudeがSlackエージェントとして動作する。
個人利用よりもチーム・業務利用向け。通知の自動化、定期レポート送信などのユースケースに適している。
設定
{
"mcpServers":{
"slack":{
"command":"npx",
"args":["-y","@modelcontextprotocol/server-slack"],
"env":{
"SLACK_BOT_TOKEN":"xoxb-xxxxxxxx",
"SLACK_TEAM_ID":"Txxxxxxxx"
}
}
}
}
Slack Appの作成とBot tokenの発行が必要。Slack管理画面(api.slack.com/apps)から設定する。
9. notion — Notion連携
Notionのページ・データベースをClaudeが読み書きできる。タスク管理、ドキュメント作成、データベース操作をAIに委任できる。
Integration tokenの発行とページへのIntegration追加が必要。設定は少し手間だが、Notionを日常的に使っている人には強力なサーバーだ。
設定
{
"mcpServers":{
"notion":{
"command":"npx",
"args":["-y","@notionhq/notion-mcp-server"],
"env":{
"OPENAPI_MCP_HEADERS":"{\"Authorization\": \"Bearer secret_xxxxxxxxxx\", \"Notion-Version\": \"2022-06-28\"}"
}
}
}
}
10. memory — 会話を跨いだ記憶保持
Claudeの会話は基本的に1セッション内で完結する。Memoryサーバーを使うと、過去の会話で得た情報(ユーザーの好み、プロジェクトの背景、決定事項)を次の会話でも参照できるようになる。
内部的にはナレッジグラフ構造でデータを保存している。「前回話した設計の件」をClaudeが覚えている状態で作業できる。
設定
{
"mcpServers":{
"memory":{
"command":"npx",
"args":["-y","@modelcontextprotocol/server-memory"]
}
}
}
11. sequential-thinking — 段階的推論
複雑な問題をステップに分解し、前の思考ステップを参照しながら段階的に推論するサーバー。アーキテクチャ設計、複雑なバグの原因調査、多段階の意思決定に効果を発揮する。
Claudeはそもそも推論能力が高いが、このサーバーを使うとより構造的に問題を分解して考えるようになる印象だ。難しい相談をするときに常駐させておくと良い。
設定
{
"mcpServers":{
"sequential-thinking":{
"command":"npx",
"args":["-y","@modelcontextprotocol/server-sequential-thinking"]
}
}
}
データ系
12. postgres — PostgreSQL操作
PostgreSQLデータベースに直接接続して、自然言語でクエリを実行できる。「先月の売上上位10件を出して」「このテーブルのスキーマを見せて」といった操作をSQLを書かずに行える。
本番環境に接続する場合は、必ず読み取り専用ユーザーで接続すること。Claude含めどんなAIでも誤操作の可能性はゼロではない。
設定
{
"mcpServers":{
"postgres":{
"command":"npx",
"args":[
"-y",
"@modelcontextprotocol/server-postgres",
"postgresql://readonly_user:password@localhost/mydb"
]
}
}
}
13. sqlite — SQLiteファイル操作
SQLiteファイルに直接接続するサーバー。ローカルアプリのデータベース、分析用のデータファイル、プロジェクト固有のDB操作に使う。
postgresより設定が簡単で、APIキーも接続情報も不要。まずデータ系MCPを試すならSQLiteから入るのが楽だ。
設定
{
"mcpServers":{
"sqlite":{
"command":"uvx",
"args":[
"mcp-server-sqlite",
"--db-path",
"/path/to/your/database.db"
]
}
}
}
クリエイティブ系 / その他
14. google-maps — 地図・場所情報
Google Maps APIを通じて場所の検索、住所から座標取得、経路案内、周辺施設の検索ができる。
旅行プランの作成、店舗情報の調査、地域情報の取得など。Google Maps PlatformのAPIキーが必要。新規登録で毎月$200分の無料枠がある。
設定
{
"mcpServers":{
"google-maps":{
"command":"npx",
"args":["-y","@modelcontextprotocol/server-google-maps"],
"env":{
"GOOGLE_MAPS_API_KEY":"AIzaxxxxxxxxxxxxxxxx"
}
}
}
}
15. docker — Dockerコンテナ管理
Docker Desktop(またはDockerデーモン)を操作するサーバー。コンテナの起動・停止・削除、イメージ管理、ログ確認をClaudeが行える。
インフラ・バックエンド開発者向け。「このDockerfileでコンテナを起動して動作確認して」という指示をClaudeに任せられる。
設定
{
"mcpServers":{
"docker":{
"command":"npx",
"args":["-y","mcp-server-docker"]
}
}
}
Docker Desktopが起動した状態で使用する。
Claude CodeとClaude Desktopの設定ファイルの場所
MCPサーバーの設定は、使っているクライアントによって書き込む場所が異なる。
Claude Desktop
- Windows:
%APPDATA%\Claude\claude_desktop_config.json - macOS:
~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json
Claude Code
.claude/mcp.json またはプロジェクトルートの .mcp.json に記述する。Claude Codeでの詳細な設定方法については「Claude Code完全ガイド」を参照。
複数のMCPサーバーを設定するときは、mcpServers オブジェクトにまとめて記述できる。
{
"mcpServers":{
"filesystem":{
"command":"npx",
"args":["-y","@modelcontextprotocol/server-filesystem","/home/user/projects"]
},
"github":{
"command":"npx",
"args":["-y","@modelcontextprotocol/server-github"],
"env":{
"GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN":"ghp_xxxx"
}
},
"brave-search":{
"command":"npx",
"args":["-y","@modelcontextprotocol/server-brave-search"],
"env":{
"BRAVE_API_KEY":"BSAxxxx"
}
}
}
}
どんな人にどの組み合わせが合うか
Web開発・ソフトウェアエンジニア向け
基本セット: filesystem + github + git + brave-search
GitHubでのIssue管理からコードのファイル操作まで、開発作業の大半をClaudeに委任できる。brave-searchを加えると最新のドキュメントやエラーの解決策もリアルタイムで調べてもらえる。
慣れてきたら playwright または puppeteer を追加すると、E2Eテストの自動化や特定サービスの動作確認もできる。
データ分析・バックエンドエンジニア向け
基本セット: postgres(またはsqlite) + filesystem + fetch
データベースを自然言語で操作しながら、ファイルにエクスポートしたり、外部APIのレスポンスを取り込んだりする作業が一気に楽になる。
本番DBへの接続は繰り返しになるが読み取り専用ユーザーで。開発・ステージング環境なら読み書きOKでも問題ない。
ビジネス・非エンジニア向け
基本セット: brave-search + fetch + memory + notion(使っている場合)
プログラミング不要で使えるサーバーに絞った組み合わせ。情報収集、ドキュメント整理、タスク管理の補助をClaudeに任せられる。
memoryサーバーを入れると、毎回同じ背景説明をしなくて済む点が特に効果的だ。
インフラ・DevOpsエンジニア向け
基本セット: docker + git + filesystem + slack
コンテナ管理とSlack通知を組み合わせると、「デプロイが完了したらSlackに通知」「エラーが出たら原因を調べてコメントする」という自動化の基盤が作れる。
MCPサーバーを探す方法
今回紹介した15本以外にも、用途に合わせて使えるサーバーは多数ある。
探す際に参考になるサイト:
- GitHub: modelcontextprotocol/servers — Anthropic公式が管理するサーバー一覧
- mcpservers.org — コミュニティが管理するディレクトリ
- mcp-awesome.com — 品質確認済みの1,200以上のサーバーを掲載
新しいサーバーを試すときは、GitHubのスター数・最終コミット日・issueの状況を確認してから導入することを勧める。メンテナンスが止まったサーバーはセキュリティリスクにもなりうる。
MCP自体の仕組みを深く理解したい、あるいは自分でカスタムサーバーを作りたいという場合は「Claude MCP完全ガイド」と「Claude Code上級テクニック」を読んでほしい。
2026年のAI開発において、MCPは避けて通れない技術になった。まず3本試して、作業フローに合わせて少しずつ追加していくのが無理なく馴染めるやり方だ。



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