この記事でわかること
– Claude Code v2.1.97(2026年4月9日リリース)の主要変更点
–Ctrl+Oで使えるフォーカスビューの概要と使いどころ
– MCP HTTP/SSE接続で発生していたメモリリーク(約50MB/時)の原因と修正内容
–/agentsコマンドでサブエージェントの稼働状況を把握する方法
–/costコマンドのキャッシュヒット率内訳表示の追加
Claude Code v2.1.97で何が変わったか?
Claude Code v2.1.97は2026年4月9日にリリースされた。UIの使い勝手、MCP接続の安定性、エージェント管理の可視化という3本柱の改善が中心だ。
機能追加は大きく4点。フォーカスビューの新設、/agentsコマンドへのリアルタイム稼働数表示、/costコマンドへのキャッシュ内訳追加、そしてMCPメモリリークの修正。加えてバグ修正として、--dangerously-skip-permissionsフラグが保護パス承認後に誤ってaccept-editsモードへダウングレードされる問題も解消されている。
バージョンアップは npm install -g @anthropic-ai/claude-code で実行できる。claude --version で現在のバージョンを確認してから作業すること。
フォーカスビュー(Ctrl+O)とは何ですか?
フォーカスビューは NO_FLICKER モード(環境変数 CLAUDE_NO_FLICKER=1 で有効化)で使える新しい表示モードで、Ctrl+O でトグルできる。
表示される情報は3つに絞られる。
- プロンプト — 入力中の内容
- ツール概要(1行) — 実行中のツールとedit diffstats
- 最終応答 — Claudeの直近の回答
長いセッションでは、ツール実行ログや中間出力が積み重なってターミナルが見づらくなる。フォーカスビューに切り替えると「今Claudeが何をしているか」「最終的に何を返したか」だけが見える状態になる。作業中の確認コストが下がるのが実用的な価値だ。
NO_FLICKERモード自体はもともと存在していたが、このバージョンでURL折り返しやzellij対応、Windows Terminal対応など描画バグが複数修正されており、実用性が上がった。
MCPのメモリリークはどのような問題だったか?
MCP(Model Context Protocol)のHTTP/SSE接続を使っている環境で、サーバー再接続のたびに約50MB/時のバッファがメモリ上に蓄積し続ける問題があった。
Claude CodeはMCPサーバーとの接続を維持しながら動作するため、長時間セッションを続けると数百MBから1GB以上のメモリを消費するケースがあった。開発中に突然レスポンスが遅くなったり、ツールの呼び出しが不安定になる原因の一つになっていた。
v2.1.97では接続の再利用ロジックが修正され、再接続時にバッファが適切に解放されるようになった。加えてMCP OAuthまわりの改善も含まれており、oauth.authServerMetadataUrl がトークンリフレッシュ後も正しく参照され続けるようになっている。ADFSなど一部のIdPを使っている環境ではOAuth認証が再起動後にリセットされる問題があったが、これも解消された。
/agentsコマンドで何ができるか?
/agents コマンドはサブエージェントを管理するためのコマンドで、今回のアップデートで視認性が改善された。
具体的にはエージェントタイプの一覧の横に、「● N running」というリアルタイムのインジケータが表示されるようになった。現在何個のサブエージェントインスタンスが実行中かを一目で把握できる。
マルチエージェント構成でタスクを並列処理している場合、どのエージェントタイプが何本動いているかが見えると、詰まっているタスクの特定や不要なエージェントの終了判断がしやすくなる。コマンド一つで全体の状況をモニタリングできる点が実用的だ。
/costコマンドの強化内容はどのようなものか?
/cost コマンドはセッション中のAPIコスト確認に使うコマンドだが、v2.1.97でサブスクリプションユーザー向けに2点追加された。
- モデル別内訳 — 複数モデルを使い分けている場合、それぞれの消費量が確認できる
- キャッシュヒット率の内訳 — キャッシュされたトークンと実際に処理されたトークンの比率が分かる
キャッシュヒット率はプロンプト設計の最適化指標になる。キャッシュが効いているほど実質的なコストが下がるため、プロジェクト規模が大きくなるほど重要な数値だ。これまでトータルコストしか見えなかったのが、キャッシュ効率まで追えるようになった。
わさびの見解
自分の環境ではMCPサーバーをsubprocessとして立ち上げてClaude Codeに渡す実装を12PJで使ってきた。特にpython-based MCPサーバーを長時間動かすケースでは、今回修正されたメモリ蓄積の挙動に心当たりがある。1時間超のセッションでClaudeの応答が妙に重くなったとき、MCPのバッファがそこまで消費していたとは思っていなかった。修正によってセッション安定性が上がるのはかなり助かる。
フォーカスビューは、特にコードレビューや設計検討のような「出力を読んで判断する」フェーズで使いたい。ツールの実行ログが流れている最中はノイズが多いので、最終応答だけをクリーンに見たい場面は多い。NO_FLICKER モードをデフォルトにしている環境なら Ctrl+O を使いこなせる。
/cost のキャッシュヒット率表示は、プロンプトの構造を変えながらA/Bで試す実験をするときに使える。「このsystem promptの書き方ではキャッシュが○%しか効いていない」という定量的なフィードバックが得られると、設計の改善サイクルが速くなる。特にコスト意識が高い商用実装では必須の指標になるだろう。



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